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ここ最近のSS同人誌

「青の時を待つ君へ」room-butterfly
 地底に迷い込んだ少年と、彼をたまたま保護した空。空は皆にも秘密で少年を飼い始める。そんな中、様子の変わり始めた地獄鴉に、勇儀姐さんやお燐やさとり様があれこれ気を揉むようになり――というお話。良く考えてみれば空の名前はまさに地上を渇望することで生まれたようなもので、こういう話は地霊殿の後に少なからず実在したのではないかと考えさせられました。
 事件はテンポよく進み、テーマに対する展開がすっきりとまとまっていて、分量的にも過剰になりすぎずとてもいいバランスだったように思います。お話の象徴的である「青」と「赤」の鮮烈な描写が印象的で、章タイトルとか装丁のセンスが相まって魅せられますな。
 全体を通してみるに、お空の話というよりもお燐の話だったのかもしれません。


「青娥娘々極限死を語る」荒御魂
 娘々が仙人となった経緯から、海を渡り大和の騒乱に加担したり傍観したりしつつ、幻想郷へとやってくる過程で、ずっと求めてきた「極限死」について論じるお話。幻想郷的なお約束と同時に表現される仙道や魔法のシステム解釈が非常に興味深い設定で、たとえば芳香ちゃんが関節が曲がらないので導引は出来ないけど兎歩を踏んだり銅鑼を鳴らして簡単な術を使えるとか、仙人の体内にある炉の話とかが私のような人間にはクリティカルでした。そしてこれまた装丁が素晴らしいんですわ。
 青娥のメンタリティの表現や仙人としての在り方やが非常に上手いなあと思う一冊。ただ、作中で繰り返し語られる「極限死」が結局どういった概念だったのか、最終的には観念的な返答が繰り返されるようになってしまったこと、前半二章の非常に細やかな時代・背景描写が後半になるにつれてがくっと減ってしまったのが少し残念かも。
 あと、霊廟組の3人の関係は本当に語る人ごとに解釈が違って面白いです。


「L4.UFONIA」La Mort Rouge
 秘封倶楽部最後の活動となった鳥船遺跡から10年後、宇宙公社の社員となった蓮子の元に、10年ぶりに送られてきたメリーからの秘匿通信。かくして秘封倶楽部、38万キロの彼方への旅が始まる。
 SFということで馴染まない人もいるのやも知れませんが、気にせず読んでいただきたい作品。東方や秘封のフィルタを介しているためか、いわゆるSF概念的なものでつっかかることもなく割とすんなり読めるような気が、という個人的感想。作中の上位概念(と呼ぶのが適当なのか分かりませんが)はこれまでの作品よりもより分かりやすくなっていたかなあと思いますです。
 鳥船&伊弉諾サイクルで感じた不安感やいくつもの疑問を丁寧に調理しつつ、秘封倶楽部二人の眼についても踏み込んで描かれているのが素晴らしい。特にメリーに比して蓮子の眼ってないがしろにされがちな気がするもので、あの解釈は良いですね。
 そして、鳥船遺跡にまつわるギミックは似たようなのをちょっと前に思い付いていただけに、こうやって先に素晴らしい作品となって世に出ていることが色々と妬ましい。ぱるぱる。

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