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新刊表紙。

 ということで製本作業も終わりましたので、大⑨州東方祭4の新刊「神様のつくりかた。」の表紙を追加しました。
 表紙はスタイリッシュさを狙ったつもりだったんですがなんかシンプルになりすぎた気もします。

 本文サンプルも追加しました。




 ……。
 ………………。

 かくして。
 天狗の墜落で大穴のあいた境内には、簀巻きになった天狗が二人並んで転がされることとなった。無論、カメラは取り上げられ、フィルムとネガは念入りに処分されている。
「うぅ……こんな話乗るんじゃなかったわ」
「まったく、役に立ちませんねえ、はたては」
 涙を流すはたてとは対照的に、文は不敵な表情のままだ。
「なによ! 珍しく一人じゃ手が足りないから共同取材なんて言うから付き合ってあげたのに、いざとなったら見捨てる気だったんじゃないの!」
「あんな出鱈目信じてたんですか? 駄目ですねえ。折角のスクープを念写(せこい手段)で横取りされたら面倒だってだけですよ? その点、近くに居れば最悪身代わりにもなりますし」
「酷っ!? わ、分かってたけどねあなたの性格くらい!」
「……仲間割れはあとでやってくれるかね?」
 二人の前に仁王立ちになり、神奈子は腰に手を当てて天狗達を見下ろす。『あの守矢の巫女に隠し子発覚――か!?』――明日の紙面を飾るであろう、煽情的で偏見に満ちた文のネタ帳を開いてその鼻先に突きつけ、
「さて、このピンク記事に対して釈明はあるかい?」
「まったくひどい誤解ですよ。これはあくまで、年若い巫女さんと、そのお子さんの交流を描いた記事でありまして。心温まる微笑ましいひと時を伝えるためのものです。断じてそのような邪な意図はありません」
「……本音は?」
「早苗さんの貴重な授乳シーンと聞いて飛んでまいりました」
「見せるか!!」
「でも早苗の授乳ならちょっと見てみたいかも……あ痛っ」
 宙を舞った御柱が、カラス二人をまとめて叩き伏せる。
「はあ……予想以上に最悪だ」
「じょ、冗談よ! わたしはそんなつもりはないってば!!」
 文の隣ではたてが身の潔白を訴えるが、二柱の視線は険しくなるばかり。天狗の新聞には山ほど前例のあることなので、信用がないのも仕方のないことだろう。
「大体ね、神様だって人気商売なんだ。そんな風聞立てられたらたまったもんじゃないよ」
「事実じゃないですか」
「ぐ……ま、まだ確証はないだろう!」
「いやあ、最近の早苗さんの行状を見るに割と時間の問題だったんではないかと――」
「やかましいよ!!」
 苛立ち紛れに放たれる鉄の輪を、両手両足縛られたまま文はひょいと避けて見せる。

 ……。
 ………………。





 当日は会場でお待ちしています。

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