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【東方掌編】創世神話やおろよず

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 ――ここで天つ幼心の神々は伊邪那岐、伊邪那美の二柱に
「このただよえる国を作り固め完成させよ。あと幼女ヨロ」
 とお命じになり、天沼矛を賜い、その役目をお任せになった。
 そこで両神は、天浮橋に立ち、沼矛を指し下ろしてかき回すと、
 潮をころころとかき鳴らして引き上げる時、その矛の先より滴り落ちる潮が
 重なり積もり幼女となった。ついでに島もできた。これが世のはじまりである。



「……なにこれ」
「ああアリスさん。お待ちしてました。やっとできたんですよ、守矢神社の縁起。今度から例月祭のときに配ろうと思うんですけど、どこかで挿絵とか描いてもらえませんかねー」
「ごめん早苗、せめて突っ込みどころは一つにしてくれない?」
 痛むこめかみを押さえつつ心からの願いを込めて言ってみるが、早苗は難しい顔をして冊子を睨み、
「やっぱりこの『二柱』ってところ、『幼女二人』の方が信者の喰いつきがいいでしょうか?」
「一番最初に気にするとこもっとあると思うんだけど?」
「でもグッズ展開とかも考えると、神奈子様シリーズの在庫状況は無視できないと言いますか――」
「聞きなさいよ人の話」


 ◆ ◆ ◆


「……なんか妙に疲れた……。ただいまー」
 すっかり傾いた陽の差しこむ窓の下、人形たちに声をかけ、リビングへ向かおうとすると――そこには既に先客の姿。
「お帰りなさいアリスちゃん。遅かったのねぇ」
「……母さん、来てたの?」
「えへ。勝手に上がっちゃってごめんなさいね。……どう、元気にしてる? ちゃんとご飯は食べてる? 肉じゃが作ってきたから、あとで温め直してね」
 ぺろっと悪戯っぽく舌を出して見せる魔界神(年齢不詳)。……別に合鍵とか渡してた覚えはないんだけどなあ。
「あ、そうだ。今度ね、魔界でも観光に力を入れることになってツアー誘致のパンフレットとか作ってみたんだけど、良ければアリスちゃんの意見も聞きたいから見てくれないかしら」
「へえ。そんな事始めてたの? どれどれ……」


 ◆魔界創世記◆

 初めに、神は天地を創造された。
 地は混沌であって、闇が深淵の面にあり、神霊が水の面を動いていた。
 神は言われた。
「――幼女あれ。」
 こうして、幼女があった。
 神は幼女を見て、良しとされた。第一の日である。



「どうしたのアリスちゃん、いきなり突っ伏したりして」
「……………………なんか嫌な予感はしたのよね」
 割と真実っぽい気がするのが特に反応に困る。





 今書いてる話の副産物。後半のネタは百合星人ナオコサンより。
 アリスと早苗の接点は割とあるようなないような感じですが、作中ではそれなりに親交のある感じで。

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